
地下病棟の秘密
第15章 嵐の予感
莉緒「こっちです、お願いします」
絢子「…」
翌日になると
大量の荷物と共に莉緒が上京した
荷物のほとんどが服やカバン、靴などの
自分を綺麗に見せる物
ばかりで…
絢子「…狭い」
莉緒「お姉ちゃん、看護師でそれなりに
いいお給料もらってるんだからもう少し
広い部屋に引っ越したら?」
絢子「一人暮らしにはこれくらいの広さ
で十分なの」
莉緒「でも狭いよ?」
絢子「文句があるなら出てって」
莉緒「文句じゃないよ、文句じゃなくて
提案、そんな怒んないでよ」
絢子「別に怒っては…」
莉緒「お腹空いた、なんか作って」
絢子「…」
莉緒「お願い」
絢子「…はいはい」
莉緒は相変わらず
自分主義で年上だろうと関係ない
そんな莉緒の性格を羨ましく思い同時に
怖かった
自分はまだいいが
他人に対してもこうだから…
莉緒「明日、一応面接なんだ」
絢子「頑張ってね」
莉緒「うん」
絢子「…」
問題を起こさなければいいのだが…
