
地下病棟の秘密
第19章 残酷な真実
高戸「お腹空いたでしょう、とりあえず
何か食べよう」
絢子「高戸さんのおごりですよね」
高戸「はぁ?嫌だよ」
絢子「涼さんはいつもおごってくれます
よ」
高戸「俺は涼じゃない」
絢子「ケチ」
高戸「ケチで結構」
絢子「…」
不思議な事に
高戸と一緒にいると楽だった
言いたい事も言えるし我慢しなくていい
涼と一緒にいる時は
嫌われないよう
無意識に
自分を押し込めていた
だからって高戸を許したわけではない
許してはいない
だけど…
絢子「…」
高戸「何、人の顔じっと見て」
絢子「いえ、別に…」
高戸「…」
割り勘で少し遅めの昼食を食べ終え
次に向かった場所は…
高戸「次デパ地下行こう、デパ地下」
絢子「デパ地下?」
高戸「地下は涼しいからさ、ほらっ早く
早く行くよ」
絢子「えっ、あ、ちょっ待ってよ」
高戸「早く早く」
