
地下病棟の秘密
第4章 何もしないから
絢子「ふぁぁぁ…」
久しぶりの夜勤を終え
大きなあくびをしながら病院を出た絢子
誰も見てないと思ってしたが
見られていた…
絢子「疲れた…帰ったら寝よう」
男性「あのすいません」
絢子「!?」
聞き覚えのある声に振り向くと
そこには…
祐樹「どうも、こんにちは」
絢子「祐樹さん」
そこには会いたいと思っていた男性が
外科医の祐樹が立っていた
しかも白衣ではなく
私服姿で
絢子「あっハンカチ、ありがとうござい
ました、ちゃんと洗ってアイロンもかけ
たんで…」
祐樹「そんなの良かったのに」
絢子「綺麗なハンカチだったんで綺麗に
して返さないと」
祐樹「ありがとう、あっねぇ今日の仕事
もう終わった?それとも今から?」
絢子「夜勤だったんで今から帰るところ
ですけど…」
祐樹「良かったらご飯でもどう?」
絢子「ご飯、ですか…」
お腹は空いていたし
食べて帰ろうと思っていた絢子
だけど同じ職場
病院で働いてるとはいえ
ほぼ初対面の男性と二人だけで食事する
というのは…
絢子「…あの」
