
地下病棟の秘密
第6章 夜の散歩
祐樹「…」
涼「祐樹、今いい?」
祐樹「兄さん、大丈夫だけど」
絢子と入れ代わるように病室に現れた涼
病室を訪れた目的はもちろん
祐樹に伝える為だった
例の事を…
祐樹「何」
涼「絢子から聞いた?仕事内容」
祐樹「ん~まぁね、基本的には普通科と
同じだって」
涼「そう説明したんだ」
祐樹「何、違うの?」
涼「間違ってはないけど本当の事はまだ
話してないみたいだね」
祐樹「本当の事…」
涼「実は…」
祐樹「…」
小さな声で
祐樹に耳打ちをした涼
告げられた内容に祐樹は赤面し信じられ
ないと
そんな表情をしていたが
畳み掛けるように涼は話しを続けた
涼「絢子もそれを知ってる、承知してる
よ」
祐樹「絢子さんも!?」
涼「だから嘘ついたんだよ、絢子は多分
お前に気があるから」
祐樹「気って…それはないよ」
