
地下病棟の秘密
第6章 夜の散歩
祐樹「空気が美味しい…」
絢子「夜になると気温もだいぶ下がるし
星も綺麗ですよ」
祐樹「本当だ…綺麗…」
絢子「ベンチがあるんでそこまで歩きま
しょう」
祐樹「…はいっ」
星空を見ながら
ベンチに向かって歩く絢子
その後ろを祐樹は複雑な心境で歩いてい
た
自分の気持ち
立場を考えながら…
祐樹「…」
絢子「祐樹さん」
祐樹「えっ?」
絢子「カスタードプリンとなめらかプリ
ンとクリーム付きのプリン、どれがいい
ですか?」
祐樹「…あの」
絢子「全部二個ずつ買って来たんで遠慮
しないで好きなの言ってください」
祐樹「…じゃあ…カスタードで」
絢子「カスタードですね」
祐樹「…」
絢子「スプーンなら利き腕じゃなくても
食べられますよね」
祐樹「…ありがとうございます」
