
地下病棟の秘密
第2章 突然の移動
絢子「でもこんな…こんな事して許され
るんですか?」
涼「僕の名前覚えてる?」
絢子「名前は…天野…涼…あっ」
涼「ここは天野総合病院、僕の祖父が創
業者なんだ、祖父は病を治す事はもちろ
ん、患者さんの心を癒したいと思いこの
特別診療科を作ったんだ」
絢子「…だけど」
涼「誰もがこの特別診療科の担当になれ
るわけじゃない、選ばれた者だけ、君は
選ばれたんだよ絢子」
絢子「先生…」
涼「二人の時は涼でいいよ」
絢子「…」
涼「大丈夫、全部が全部さっきみたいな
仕事じゃないから」
絢子「…断ったらクビ…ですよね」
涼「僕は辞めてほしくないけどそうだね
多分そうなると思う」
絢子「…」
涼「僕も精一杯フォローするから」
絢子「…わかりました」
涼「ありがとう」
絢子「…」
クビになりたくない
その思いから涼に従った絢子
このご時世
再就職は難しく
前の病院であんな事があった絢子は特に
看護師としての再就職は
難しかった
