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未成熟の誘惑

第1章 caseはる

小さな車の荷台に載せられて、暖かい毛布をかけられた。



コロサナキャ



「はるちゃん。ちょっと我慢な。今は」



男性は荷台を閉めた。



荷台にはハエが2匹いた。



ハエ。



どこか頭が。



「帰りたい」



声の限り叫んだ。



男性はそのたびに「もうちょいな」と答えた。



もうちょいってどのくらいなんだろう。



家からハウステンボスまでくらいかな。



それともシーガイアくらいかな。



私は考える。



何だか眠くなる。

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