
希望という名の妄想小説
第4章 これって二股…?
「ゆ、うき…」
頭の中で必死に裏切ってはいけない大好きな顔を思い浮かべる。
だけど…
(何よ、これ…!!)
目を閉じて勇樹の事を思うと、何故か普段より感じてしまうのだ。
どうして…
「んぁ…ハァハァ」
小さな喘ぎ声は、羞恥心を失ったかのように大きく、艶やかになり始めた。
すると、何を思ったのか
「先生、穂波さんが具合悪そうなので保健室つれてって来ていいですかー?」
佐々木がそう告げた。
ちなみに穂波とは、あたしの名字である。
「なに、いっ…て」
「いいからいいから~」
強引に腕をひかれ、教室を後にした。
