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嘘でもいいから

第3章 偶然の出逢い

若い営業さんも
そのほとんどは既婚者だし
毎日のようにある接待や
経費を利用した飲み会…

いかにも遊んでいそうな彼らなのに
やっぱりモテて…
向井さんのサポートという私の
ポジションを、羨ましいって
言われることも多かった。


でも私は…向井さんだけじゃなく
そんな営業さん全般に
男性としての興味は全くない。

だって、不倫なんて…
お父さんが聞いたら卒倒しちゃう!

ただでさえ、隼人と何か特別な事情で
別れたらしい私のことを
お父さんは心配しているのだから…


……………………


「あ、向井さんお疲れさまです!
出張どうでした?
ずいぶん気温が高かったみたいだから…
そのスーツじゃ暑かったんじゃ
ないですか?」


朝、空港から直行して来た向井さんは
いつも日本でよく着ているスーツ姿
のままだった。

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