
☆短☆編☆集☆[新・続]
第2章 ヒーローにひかれる松井くん
「仕事はまだ山積みだよ松井くん」
「ん...なんですか?」
耳元で呟く店長の声にピクっと体が震えてしまった
「かーわい クス
今からね、松井くんと遊んでくれるって人が俺の他にあと一人来るんだよね?
昨日言った新しく入ったバイト仲間の一人って設定になってたヤツなんだけど、松井くん、遊んでくれるよね?」
店長は何を言ってるんだ?
遊ぶって何して? 仕事はどうなったの?
取り合えず
こんなに近くにいられたら…
なんか俺が死ぬ
「て、店長」
「ん?」
「ちょっとだけ離れてくだ、さい...」
俺は両手で店長の胸の辺りをグッと奥に押しやった
「うわぁ!?んっ...店長...?」
すると、突然店長が俺を抱き締めてきた
「どーしよっかなー…
松井くん、いまいち俺の言った事分かってないっぽいしね? このまま俺としちゃう?」
.........?
しちゃうって何??
俺と何すんの...................
なんとなく理解してきた俺だけど、そんなのを事実にしたくなんてなくて心の中で誤魔化し気付かない振りをしていた
ただ、今のこの状況が
俺にとって”怖い”と言う実感しか感じてなかった
