星も、パンも
第6章 星は、パンのために…
仕事をこなし…
石丸の運転でマンションまで帰る―――…
ドラマ…か…
…ヤ太郎…なら…
どんな役でも…サラッと演じる事が出来るんじゃないかと…
いつも…思ってしまう…
助手席から…流れる夜の街をぼんやり眺める…
「ミー君?」
運転席から…
石丸の声が聞こえる……
「…――――――ん?」
助手席側のガラスに…石丸が映っている…
前をむいたまま――――…
石丸は、俺を気にかける…
間接的に見る…石丸の顔…
大人だ…
そのガラスに…
一緒に映る自分の顔―――…
ガキだ――――――――…
ガキ…過ぎる…
ヤ太郎と―――――…
何が―――…違うんだ…
「ミー君……疲れてないか?」
「…―――――…かもな…」
車は…
マンションの地下駐車場に入っていく―――…