
カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-
第3章 第3話 恋人-ラヴァーズ-と戦車-チャリオッツ-
「そうだね。君はあの時に僕の頭を狙って君のアメリカン・クラッカーを鈍器の様に殴ろうとした。だけど僕は紙一重に避けて君の攻撃は失敗した様に思えたが……君の作戦は紙一重に避けられても僕の耳に空気の衝撃を叩き込めば良いんだからね。」
「…っ?!」
「どうやら図星のようだね。どうせなら君の物凄い狭い範囲での空気の衝撃を作るにはアメリカン・クラッカーをある一定の回数をカチカチって鳴らさないとイケない…って所かな?」
「……ここまでタネをバラされたのは初めてだぜ…だけど!タネが分かったからって!あんたはまだ頭はカチ割れそうなくらい痛いはずだ!!……なに?」
「確かに正直言うとまだ僕の頭は痛いよ…だけどこの状態はチェックメイトだね。」
「うっ…」
血の気の多い女は何故に動こうとしないのか?そして不自然なくらいに冷や汗を額から流れているのかと言うと…
血の気の多い女の背後にはダリオのナース・ラヴァーズが身長より大きなメスを血の気の多い女の頸動脈に今にも切り裂こうとしているからだ。
そして少しでも下手に動けば頸動脈を切られるのを血の気の多い女は知っているからだ…
ダリオの狙いは自分の今の状態ではまともに戦っては負ける確率が高いとハッキリと分かったからだ。
そしてダリオは朦朧とする意識の中で血の気の多い女のクラッカー・ハート-撲殺の鈍器-のタネこそが頭をカチ割る様な頭痛だと判断し戦闘が始まってから頭痛が起きる事までを思い出しタネの正体が分かった。
あとはダリオが血の気の多い女にタネ明かしで動揺を誘い血の気の多い女に気付かれずにダリオのナース・ラヴァーズ-看護婦の恋人-忍ばせてチェックメイトだ。
「ちっ…負けだ…」
血の気の多い女はキャリバー・カードを引っ込めて戦う意志はないと判断したダリオもナース・ラヴァーズ-看護婦の恋人-を引っ込めた。
