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カード×ロワイヤル-異世界転生への奇妙な旅-

第1章 第1話 運命のカードに身を任せる


「刃。」

「ん?」

「俺の家。ここの曲がり角だから。」

「あぁ、そうだったよな。じゃあな!また暇だったら遊ぼうぜ!」

「バイクは暫く良い。」

「アハハハハ〜…ゴメン、ゴメン。今度はお前ん家に行くわ!」

「飯、作ってくれ。」

「おう!任しとけッ!じゃあな!」

「またな。」

俺と純弥はそこで別れて俺は自分のアパートに家路を急ぐ。入院していたから誇りとか溜まってそうだな。帰ったらまずは掃除しないとだな。

あとバイトの人達に色々と心配とか迷惑を掛けちゃったし退院の電話をしないとだ。特に1番に裕香さんに連絡しないとだな。

入院費を払ってくれたの裕香さんだから。あとザンギエフさんには怒られそうだな。あの人は何かを諭す様に怒るから余計に怖いんだよね。

そして俺はあれこれと考え事をしているとアパートに辿り着いた。

うん。ここが俺の1人暮らしのアパート。まぁ新しくもなく古くもなく。そこそこのアパート。俺はドアノブに手を掛けると違和感を感じた。

「あれ?鍵が空いてる。ってまさか!!」

鍵を掛けたはずなのにドアノブが開く。って事は普通なら空き巣に入られたっていうのが頭に浮かんで急いで靴を脱いで家の中を駆け上がる。

「やぁ、刃。ちょっと遅かったじゃないか?」

「全く。裕香様に心配を掛けやがって…」

相変わらず派手なスーツを着こなしながら煙草を吸う裕香さん。そしてサングラス越しからでも機嫌が悪いのが分かる坊主頭のザンギエフさん。

「もう驚きましたよ〜…ってきり泥棒にでも入られたのかと思いましたよ。」

「まぁ、良いじゃないか。刃の退院祝いに少し脅かしてやろうってな。」

「裕香様はお前が心配で夜もロクに寝れなかったんだぞ。」

「おい!ザンギエフ!余計な事をッ!」

「失礼しました。裕香様。」

「アハハハハ…心配掛けました。」

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