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責められたいの

第4章 あの夏の誘惑 1

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週末、主人の弟さんが5年ぶりに
海外から戻るとのことで、
私は和食を準備して夫と弟さんが
帰宅するのを待っていた。

弟の康洋(やすひろ)さんは、
ずっと海外暮らしとのことで
私は会ったことが無かった。

家の仕事を全く手伝わず、
放浪するように生きてきた
康洋さんを、夫はどこか
軽蔑しているような節があった。

軽蔑…夫は私のことも
軽蔑しているに違いない。
社長としての夫は、とても有能で…
平凡な人間の苦悩なんて理解できないし
しようともしない人間だった。

でも…有能な社長が
良い夫という訳では決してない。
少なくとも私は夫に満たされたことは
一度も無かった…

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