責められたいの
第4章 あの夏の誘惑 1
……………………
週末、主人の弟さんが5年ぶりに
海外から戻るとのことで、
私は和食を準備して夫と弟さんが
帰宅するのを待っていた。
弟の康洋(やすひろ)さんは、
ずっと海外暮らしとのことで
私は会ったことが無かった。
家の仕事を全く手伝わず、
放浪するように生きてきた
康洋さんを、夫はどこか
軽蔑しているような節があった。
軽蔑…夫は私のことも
軽蔑しているに違いない。
社長としての夫は、とても有能で…
平凡な人間の苦悩なんて理解できないし
しようともしない人間だった。
でも…有能な社長が
良い夫という訳では決してない。
少なくとも私は夫に満たされたことは
一度も無かった…
週末、主人の弟さんが5年ぶりに
海外から戻るとのことで、
私は和食を準備して夫と弟さんが
帰宅するのを待っていた。
弟の康洋(やすひろ)さんは、
ずっと海外暮らしとのことで
私は会ったことが無かった。
家の仕事を全く手伝わず、
放浪するように生きてきた
康洋さんを、夫はどこか
軽蔑しているような節があった。
軽蔑…夫は私のことも
軽蔑しているに違いない。
社長としての夫は、とても有能で…
平凡な人間の苦悩なんて理解できないし
しようともしない人間だった。
でも…有能な社長が
良い夫という訳では決してない。
少なくとも私は夫に満たされたことは
一度も無かった…