シアワセ
第1章 始まりと終わり
「あっあっ……」
入ってきた彼は大きく、そのまま動き始めると、快感が襲う。
好きでなくても、体は感じる
いや。
感じているのか分からない
感じていなくても、そういうフリをするから
分からなくなってきた
「んっんっんっ…あぁあっ」
お互いが絶頂に向かって、どんどん突き上げられていく
「くっ……清華」
「新野様っ!」
「っ」
「あぁああぁあっ!!」
そうしてお互い絶頂をむかえる。
私たちはそのまま、シャワーをあびた
あびながら、もちろん触られたりはしたけど。
この店ではコンドームは一個しか配られない。
つまり一回しか出来ない
だから各々が好きなシチュエーションですきな子と一回だけできる。
そして、はまった人はどんどん通いつめることになるのだ。
まるで、麻薬のよう。
そんな事を思って私は服を着る新野様を見つめていた
「今日も良かったよ、清華」
「新野様こそ、お上手で」
「くく……ありがとう。また来よう」
「はい、お待ちしてます……ん」
新野様は深いキスをすると、そのまま帰っていった。
その後ろ姿を見送ると、私はベッドに倒れこむ
「疲れた………」
なんだか最近は少し疲れているのかもしれない
このあとも…何人かと体を重ねなくてはいけないのに。
うっとりと目を閉じようとしたとき
「眠いの?」
突然、声がふりかかってきた
「!!」
驚いて起き上がるとそこには城端さんがいた。