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シアワセ

第2章 悲しい娘 喜一side



そう。

俺は、あの子を
俺の勝手な気持ちで振り回して、傷つけてやろうと思った。

簡単に折れそうな心

簡単に壊れそうな体


全てを壊してやろうと思った。


なのに…


ひたむきに、自分の体を売ることに葛藤しながらも、生きている彼女の強さに
驚いた。


いつしか
復讐とか関係なしに、ただ

一人の女として興味を持った。

それでも俺は、風俗嬢は許せないんだ

「……矛盾、してるな」

まさか、自分がここまで掻き乱されるとは思ってもみなかった

裸でベッドに横たわる彼女をみたとき
胸の奥が傷んだ。

このまま、無理矢理セックスしてやろうか。

そうして人生を壊してやろうか。

そう思うのに
裸でベッドに横たわる彼女はあまりにも細くて、か弱かった


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