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シアワセ

第1章 始まりと終わり



一人残されたベッドで深いため息をつく

「はぁ……」

疲れた…

今回はまぁまぁだった

たまに、全然気持ち良くない人もいる

でも
ちょっと展開が早かったし、じらしもなかったなぁ

そんなことを考えて、私は上半身を起こす
ドレスを探すために立ち上がる

床に落ちてるドレスをもちあげ、もう一度ため息をつく

今は午後8時。
もう二人ぐらいは相手するだろう

着飾ったってすぐに脱がされるし
でも着飾らなかったら誰も指名なんてしてくれない

「…風呂入ろうかな」

私はシャワー室に入り、お湯を頭から被る

慣れたよ。
体を触られることも

セックスも。

でも

たまにどうしようもない悲しさが襲う。


このまま、大好きな人の腕に抱かれぬまま
死んでいくのかと。

そもそも
大好きな人なんて出来るのだろうか

そんなことを考えて、私はもう一度ため息を1つおとす

「……たんなる夢ね。私は、この仕事で生きていくと決めたんだから…」

そう呟いて私は、顔をあげた



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