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彼女

第4章 彼女の事

トントン

永瀬「永瀬だけど…。」
ドアを開けてくれたけど、下を向いたまま何も喋らない代わりに、肩が震えてた。
永瀬「どうした?またメールが来たのか?」
首を横に振って小さく
「ち、違う…」
永瀬「じゃあ、なんで泣いてるんだよ!」
思わずイラついて語尾が強くなってしまった。
その瞬間、彼女の体がビクッと跳ね
「イラつかせてごめんなさい。今日楽しかったです。でも本当は夢だったのかなって…楽しんだ次の日は、また誰も口をきいてくれないんじゃないかって……今までずっと…そうだったから…だから明日から…また私…は…一人…で………」
永瀬「そんなわけないだろう!俺達がいるだろう!なっ?泣くなよ!もう一人じゃない!俺達に頼ったり甘えたりしていいんだ!」
俺は思わず抱きしめた。彼女は、びっくりして体が少し退(ひ)いたけど、俺は強く抱きしめて
永瀬「逃げるな!!美波には俺達がいる!」
「あ…ありがと…う永瀬く…ん。」
泣きながらだけど、彼女はそう答えた。
俺…ヤバ…成り行きで抱きしめたけど…完全に…ヤバ…い!
少し落ち着いてきた彼女が
「永瀬くん?」
少し上を向いて俺を呼んだ彼女の視線にヤバさを感じた。
永瀬「ごめん。」
彼女を体から離し
永瀬「おやすみ。」
「おやすみなさい。」
部屋を出た。



ジリリリ…
あ~朝かぁ…
ドアを開けると、いいニオイがって…急いでキッチンに行くと
「おはようございます(笑)」
永瀬「あっおはよう!」
「朝ご飯食べますか?お弁当は出来てますよ。あっこの水筒にお茶入ってますから!!」
永瀬「あんまり時間ないから!」
「おにぎり握っておいたので持って行って下さい。」
永瀬「ありがとう!」
15分後
「行ってらっしゃい!!(笑)」
永瀬「ありがとう。」


10分後ー集合場所
永瀬「親方おはようございます。」
親方「おはよ…なんだその荷物は?」
永瀬「弁当と朝飯です。」
親方「どうしたんだよ。彼女でも出来たか?」
永瀬「引っ越したら女の子も一人混ざって…で、その子が作ってくれたんですよ!」
親方「楽しみだな!」
永瀬「はい(笑)」
車に乗ると岳人(がくと)が…
永瀬「今日早いな!」
岳人「おはようございます。早く飯食いましょ!待ってたんですよ!」
永瀬「悪いな!」
俺は朝飯用の入れ物を出し開けると…
岳人「それ、どうしたんですか?うまそうですね!」

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