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彼女

第11章 真実

頭の中が混乱してる。美波は俺達の事を知ってて近づいたのか?
同級生B「あんな親と一緒にいないだけで、追い出されたほうがマシだよね。」
同級生A「私、湊さんと友達になりたかったんだよね(笑)」
同級生B「一部の女子を除いて、他の子達はそう思ってたんじゃない?」
佐藤「なんで?」
同級生C「佐藤くん知らないの!?」
佐藤「えっ?」
同級生C「湊さんすごく優しかったんだよね。分け隔てなく愛情がある人って感じの人。自分だけがいい思いしたい人って当たり前にいるけど、湊さんは自分だけいい思いなんてありえないって人だったからね。」
美波はそうだよなぁ…車の中でも、そうだったよなぁ(笑)
同級生B「吉沢くん今度連れて来てよ。私、今日の同窓会で湊さんに会えるかもって期待してたのに残念!」
同級生C「私も会いたい!」
俺は同級生の女子から懇願され、男共からは『お前なんかに湊さんは、もったいない!』って罵られた。



吉沢「ただいま」
家の中が静まり返ってる。
永瀬「美波は?」
吉沢「部屋、見て来る。」
ノックしてみるけど、返事がない。思い切って開けてみると…
吉沢「美波!どうした……すごい熱…!」
永瀬「どうした?」
吉沢「救急車呼んでくれ!!」

救急車で病院…もう少し遅かったら‘肺炎’になってたかもしれないって…!!

一時間後

「んっ…」
吉沢「美波!!」
「亮…くん?」
吉沢「肺炎になりかけてたんだよ!」
「同窓会は?」
吉沢「一応終わった。」
白石「聞きたい事あるんだけど…。」
「うん。」
佐藤「今はいいんじゃ…。」
白石「今しかないだろ。」
「いいよ。」
白石「俺らの事知ってて近づいた?」
「ううん。知らなかったよ。」
白石「いつ、わかった?」
「みんなが実家に帰った時、同じ地元だなぁって思ったんだけど、同窓会の通知が来てわかったの。」
白石「どう思った?」
「出て行こうって決めたの。」
佐藤「出て行くの?」
「うん。」
吉沢「俺への気持ちは?」
「私みたいなのが、好きになったら亮くん達に汚点が付くよね。ごめんなさい。」
吉沢「俺は美波が好きなんだ。」
その時だった。
ノックもせずに扉が開いた瞬間、美波の顔は真っ青になり
「あっ…なんで来たの?お父さん…。」
美波の父親は、美波に近寄り
父親「この死にぞこない!いつまで、私達を苦しめるんだ!」

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