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君の隣の相棒さん、

第23章 ラムネの彼、(大)

時に、エレベーターという密室空間は私の緊張を妙に煽る。
隣にはベストな距離を保ち立ったいる彼女がいる。

その彼女が、特命係に興味を持ってしまった。


『大河内さん』


「ん、何だ」


『特命係というのは一体‥』


「彼か‥気になるか?」


『はい』


「そうか‥では行ってみるといい。彼と、以前話した杉下警部もそこにいる」


彼女は神戸が特命係にいる理由を知っている。
だが“人材の墓場”とまでは伝えていない。


同期の彼がそんなところに“あのこと”のために行かされたと知れば、恐らく黙ってはいないだろう。
それに、杉下右京という男を知れば尚更…。

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