君の隣の相棒さん、
第24章 左側から覗く瞳。右側の紅いピアス(大)
それから彼女は教えてくれた。
彼女の秘密。恐らく大河内さんは気付いていない彼女の真意を…。
────前髪で隠した左目は、彼だけを見るもの。
────右耳の紅いピアスは“彼のもの”という印。
彼女は積極的とまではいかないものの、そこは徹底されている。
ただの部下としてだけではない、あの人への深い愛情…。
“一途”と言えば聞こえはいいが、時に“狂気”とさえ感じることも出来る。
決して彼女には言わないが、恐らく彼女の愛情は少し人並み外れて────異常だ。
「そろそろ帰った方が良いんじゃない?あの人、待ってると思うよ」
『そうね…でも訂正するわ。あの人が待っているんじゃない、私が待っているのよ』
俺にはその言葉がただの“待ち合わせ”の言葉ではないことくらい分かっていた。
───そう。彼女はあの人を待っているんだ…。
彼女の秘密。恐らく大河内さんは気付いていない彼女の真意を…。
────前髪で隠した左目は、彼だけを見るもの。
────右耳の紅いピアスは“彼のもの”という印。
彼女は積極的とまではいかないものの、そこは徹底されている。
ただの部下としてだけではない、あの人への深い愛情…。
“一途”と言えば聞こえはいいが、時に“狂気”とさえ感じることも出来る。
決して彼女には言わないが、恐らく彼女の愛情は少し人並み外れて────異常だ。
「そろそろ帰った方が良いんじゃない?あの人、待ってると思うよ」
『そうね…でも訂正するわ。あの人が待っているんじゃない、私が待っているのよ』
俺にはその言葉がただの“待ち合わせ”の言葉ではないことくらい分かっていた。
───そう。彼女はあの人を待っているんだ…。