無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

何故だか引き込まれていた。普段からあまり本は読む方ではないが彼女の書いた小説は内容が濃く、表現も様々。

ふと、読んでいるときに気付いたのは二人の主人公のこと。



「誰かに似てる。でも誰だろう…？」



そう思い始めたら止まらない。読みながら詮索していると、はっ、としてそれに気付いてしまった。



「まさか‥‥俺？じゃあ、もう一人は…」



頭に浮かんだのは隠している“恋人”の存在。
昼。スマホで呼び出した恋人を俺の愛車へと導く。



「なんだってんだ？急用だっていうから来たけどよ‥」


「取り敢えず何も言わずこれ読んで下さい。話はそれからでも遅くはないですから」



隠している恋人・伊丹さんに彼女が書いた小説のノートを渡す。不思議に思いながらもノートを開いた伊丹さんは読み始めてすぐ目を見開くと俺と目を合わせる。
読んで、と諭す俺は横から続きを見て二人で小説を読んでいた。
読み終えてすぐ、伊丹さんが呟く。