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君の隣の相棒さん、

第13章 それでも構わない、(L※)

考えてもみると、確かに彼からは時々“女”を感じさせるような瞬間があった。
もしかしなくても、それが俺の感じていた“違和感”の正体。


それに初めて気付いたとき、俺は改めて彼を見直していた。


綺麗すぎる白い肌にスッと通った鼻、整った顔立ち。
長いまつ毛に、優しさを感じさせる唇。


確かに彼は“彼女”だった。


「芹沢先輩‥‥先輩は僕の女の部分、見つけられる?」


怪しく微笑みを浮かべる彼の唇。
優しいだけじゃない、大人の色気を感じた。


だから俺は彼の唇に人差し指を宛てて言ったんだ。


「此処とか、凄い色っぽい。女の子じゃないとない魅力を感じるよ」


瞳が大きく開いて二、三度瞬きを繰り返すと彼は少し驚いた後でくすくすっ、と笑っていた。

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