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最初は冗談かと思ったけれど、段々と先輩たち二人から発せられる言葉がお酒のせいではないことに気付いたんだ。


僕は反応に困った。
だって芹沢先輩か伊丹先輩、どっちか選べっていうんだ…。


二人のどちらかを切り捨ててしまうようなそんな選択、僕にはできない。
だって二人とも大切な一課の仲間だから。
勿論それ以上の面でだって‥‥


そんなことを考えていると、伊丹先輩が追い討ちをかけるかのように言った。


「‥‥俺は最初にお前を見たときからずっと好きだった」


それに更に追い討ちをかける一言を、芹沢先輩がいう。


「俺と先輩、どっちにするの…？」


───もう僕はどうすればいいのか正しい答えが見つからず、ただただ二人の威圧を感じるばかり…。


正に、“究極の選択”と言っても過言ではないだろうか。