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君の隣の相棒さん、

第4章 煙草が示す気持ち(伊)

『私の両親は私が幼いときから良く喧嘩をしていたんですけど、私が中学生になってからエスカレートしていって、かと思えば遂には離婚にまで至ったんです』


突然切り出された重い現実に俺は不味いことを聞いてしまったと思ったが、そんな俺に対して彼奴は相変わらず何処か遠くを見たままだった。


彼奴はゆっくりと、それでいて淡々と話を続けた。


『時には母に手を挙げることもあったみたいで、まぁ…私の前ではそんな姿は見せなかったみたいですけど。‥‥‥大きな要因は、父がヘビースモーカーだったことにあるんです』


ヘビースモーカー───その言葉に俺の眉は反応した。

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