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恋してキスして抱きしめて

第12章 寸止め、悶絶、もう夢中

冷静になり、今までのひとつひとつを順を追って振り返ってさえいれば


こんな質問をしてること自体が、アホだということに気付くのに


俺はもう嫉妬心丸出しにして、千夏の言葉を待った。



「あ、えっとそれは……」

「 “ レン ” っつったよね!?」



その名前さ~~


大学の時の仲間に2人もいるから、なんかすげー引っ掛かるんですよね~~!


関係があるとは思えねぇけど、夏輝ともダチなわけだし……



「レンは、主人公の恋する相手なんです」

「え!?」

「そ、その、つまり……
今読んでる小説の、登場人物でして……」

「はぁ!?」



~~~バーチャルかよ!!


二次元の男に打ちのめされた俺って!


しかもさっき、そいつのセリフを自分でも使っちまったじゃねーか!



「………エロちーちゃん」

「~~~!?」

「読んでるのって、官能モノだったんだ」

「かっ……!?///
ち、違いますよ!恋愛小説です!」

「うっそだー」

「本当です!!」



千夏は頭から熱湯を噴き出すかのように、顔を真っ赤にして


右手で拳を作ると、俺の頬をペシッと軽く叩いてみせた。

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