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恋してキスして抱きしめて

第14章 友人の言葉

.。.:* side 千夏 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*



「あれ~千夏。もう戻ってきたの?」



足元を見ながらトボトボと歩いていると、正門の前から陽菜(ひな)ちゃんの声がした。


入口の花壇に腰掛けて、あたしが戻ってくるのを待っててくれたみたい。



「うわぁ~、分かりやすく凹んだ顔してるねぇ」

「………っ 陽菜ちゃ……」

「あ~~もう!
こんな朝っぱらから悲しい顔しないのっ!」



大袈裟に溜息をついた陽菜ちゃんは、立ち上がってあたしの方に駆け寄ると


手を伸ばしてぐりぐりとあたしの頭を撫でた。


背丈は同じくらいだから、目線の位置も一緒。



「ねぇ、千夏。
せっかく早く来たけど、今日のゼミはサボろ!」

「……えっ?」

「んで、うちで一緒に朝ご飯食べよ♪」



水泳で鍛えたその強い腕力に、敵うわけもなく


あたしは陽菜ちゃんに引っ張られる形で校門を背にした。



「昨夜のお泊りで、私を利用した結果報告と

彼を追いかけたのに1人で戻って来た、その泣き顔の理由。

詳しく聞かせてもらうわよん♡」

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