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恋してキスして抱きしめて

第14章 友人の言葉

「つっても暫く会ってなかったな」



カウンターに置かれたビールを喉に流し込んでから


前にヒメと飲んだのがいつだったか思い返してみる。



「何気に1年くらい間あいたんじゃね?」

「あぁ、俺就活してたんだよ」

「就活!?」



サラリと言ったヒメに驚き、グラスを置いて思わず凝視。



「なんだよそれ!」

「転職した」

「転職!?」

「去年の11月にな。
今、アパレルのMDやってる」



うげ~~~バカじゃねぇの?

いや、バカじゃないんだこいつは。

けどさ~、大手広告代理店を自ら辞めるってどんだけ~~~?



「なんで?キツくて?」

「うるせーな。何でもいいだろ」



ヒメはだるそうに溜息を漏らす。


まあ、学生時代からヒメのセンスはズバ抜けてたし


髪型から服までオッシャレ~だったこいつには、アパレル業界の方が天職なのかもしれねぇな。


俺のカンからして、別の理由もありそうだけど。

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