恋してキスして抱きしめて
第16章 俺は、ここにいる
………エッチなのは、ユーリさんの方だ。
いつもはあんなに優しい笑顔で、軽快な話し方なのに
今あたしの前にいるのは、色気が半端ない、狼のような男の人。
だけど、その責め立てるような言葉と、指と、視線が
どうしようもなく、あたしの知らない部分を引きだしていく。
「すげー、痛いよ?」
一旦引いて、小さなパッケージを歯で千切ったユーリさんが
ぐったりしたあたしを、上から見下ろした。
「……そんなに、脅さないでください……」
「指であんなに狭いのに、コレが入るんだよ?」
「………っ」
準備を整えたユーリさんが、そう言って笑ったけど
あたしは顔から火が出そうで、思わず両手で顔を覆った。
……なんだか、ユーリさんってすごくストレートに言う人なんだなぁ……///
ドキドキなんてレベル、とっくに超えちゃったよ……
「……千夏」
ユーリさんが、あたしの顔から手を外させる。
「好きだよ」
「………っ」
「俺、マジでお前が大事だから」