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恋してキスして抱きしめて

第20章 ただ、想うだけで

「千夏、お前はまだまだガキだな」

「…………!」



予想してなかったその言葉に、カチンときて


あたしはもう1歩お兄ちゃんの近くへ寄った。



「……ガキじゃない!」

「ガキだよ。
恋愛経験もねぇくせに」

「だって分かるもん!
ユーリさんと朱莉さんを見てたら……」

「決め付けんな。
若干ハタチ、一度も社会に出た事のねぇ子供に何が分かる」

「~~~分かるの!!」



だいたい、社会に出た事ないって!


フラフラしてるお兄ちゃんにだけは言われたくない!


ますますイライラして、思わずお兄ちゃんの肩を叩こうとすると



「…………!」



振りかざしたあたしの手首を、お兄ちゃんがぎゅっと掴んだ。

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