恋してキスして抱きしめて
第20章 ただ、想うだけで
ユーリさんに、堪らなく逢いたいけど
こんな時間だから、電話をかけるのは明日にしよう。
……さようならって言ったくせに、もう一度告白しようとしてるなんて
ユーリさん、きっと呆れるだろうな………
「ねぇ、お兄ちゃん」
喉が渇いて、キッチンへと歩こうとした途中で
あたしはお兄ちゃんに再び目を向けた。
「どうして、私の恋愛教育係を、ユーリさんに頼んだりしたの?」
そもそも、お兄ちゃんはあたしがユーリさんを好きになってしまったことに、ビックリしてないのかな?
似てるって言ってたから、もしかしたら予想して、こうなることを見込んでいたとか……?
それに、いつもは数ヶ月帰ってこないのに、今回はどうしてこんなに短い期間なんだろう?