恋してキスして抱きしめて
第22章 青春フルスロットル
「千夏の携帯を借りて、電話で話した時
ユーリさん、私にこう言ってくれたんだよ」
陽菜ちゃんは微笑みながら
ユーリさんの言葉を口にした。
「 “ 陽菜ちゃん、ありがとう。
心の優しい君が、千夏と友達になってくれて本当に良かった ” 」
「…………!!」
「 “ 千夏の笑顔が続くように、俺も頑張るから。
これからも、彼女のことを宜しくね ” 」
「…………っ」
……ユーリさん……!!
心の奥から、熱い想いがこみ上げてくる。
陽菜ちゃんが更に力を込めて手を握るから、涙が溢れてしまいそうだ。
「……私、それを聞いて泣きそうになっちゃった。
あんなにも真剣に、千夏のことを想ってくれてるんだよ。
そんな人、この先絶対に現れないよ」
「…………っ」
「怖がらないで、先に進まなきゃ。
私も、夏輝さんも
みんなが、千夏の幸せを願っているのよ」