恋してキスして抱きしめて
第23章 もう一度、あの場所から
突然
「朝倉千夏ちゃーーーーん!!」
学食の入口から、女性の大きな声。
あたしは驚いて、バッと顔を上げた。
……え? あ、あたし……!?
「夏輝とは正反対の、透き通るような白い肌をして~
顔は小さ過ぎるのにお目目はでかくて~」
「…………!!」
「キラッキラの笑顔が素敵で~
天使のような~人形のような~~……」
「~~~~!?」
「………おっ!!」
………学食全体に響き渡る、特徴のあるハスキーボイス
艶のある、黒の無造作なショートヘア
両耳に大きな十字架のピアスを揺らして
その女性は、あたしと目が合うとぱぁっと笑顔になった。
「見ぃつけた~~~!!」
「…………!!」
「お姫様~!
お迎えにあがりましたよ~~♡」