恋してキスして抱きしめて
第23章 もう一度、あの場所から
………えっ!?///
お、お、お姫様……!?
「いや~~~ん♡
可愛い可愛い! 想像以上!!」
「…………っ」
「外見で女を判断しない蓮が “ 天使 ” って言っちゃうくらいだから、どんなのかと思いきや。
ほんとドンピシャじゃないの~~!」
学食から出ていく人達が、大声で話す彼女をチラチラと見てるけど
彼女は何も気にすることなく、スキップをしながらあたしの方へ近付いてくる。
い、今…… “ 蓮 ” って言った…!?///
黒のTシャツに、同じく黒のスキニーパンツを纏った体は凄く細くて
ビニールケースに入った何かのカードを、首から下げている。
あたしがその名前に目を向けると……
「あ、いけねっ、外すの忘れてたわ」
汗の滲んだ胸元の、ナンバーカードを持ち上げて
少年のような無邪気な笑顔を浮かべて、彼女は白い歯を見せた。
「初めまして、千夏ちゃん。
イケメン軍団唯一の、紅一点。
“ お迎え係 ” の、ヒカルでっす♡」