恋してキスして抱きしめて
第23章 もう一度、あの場所から
抱きついたままの、あたしの髪を撫でてから
ユーリさんはあたしの顔を、上に向かせた。
「俺、ちーちゃんよりも8コも年上だぜ?」
「……年齢なんて、関係ないです」
「ちーちゃんは若いし可愛いから
この先、もっと素敵な男が現れるかもしれないよ?」
「………っ
ユーリさん以上に、素敵な人なんていません……!」
「それなら、最初で最後の恋になるってことだけど……」
「いいんです!!」
ユーリさんは楽しそうに、少し意地悪っぽく笑うけど
あたしは必至で、もうこれ以上少しの距離も作りたくなくて
「……ユーリさんが、いいんです」
祈るような気持ちでユーリさんを見つめて、その背中に両手を回す。
あたしは、この先誰と出逢ったとしても
ユーリさんを、ユーリさんだけを好きでいるって誓える。
……もう、絶対に離れたくないの……