恋してキスして抱きしめて
第23章 もう一度、あの場所から
「俺も、お前だけでいい」
ユーリさんの瞳の色が、さらに深くなって
その真剣な眼差しに、あたしは捕らわれたように動けなくなった。
「ドン引きな公開処刑だったけど
あのステージの上で言った言葉に、なにひとつとして嘘は無いよ」
「…………!」
「もう、泣かせない」
「…………っ」
「泣かせないよ、千夏。
約束する。
その笑顔がずっと輝くように、俺の全てを懸けて守るから」
あたしの頬を、両手で包んで
ユーリさんは、ふっと笑った。
「戻ってきてくれて、ありがとう」
「………!!」
「俺の彼女になってくれて、ありがとう」
「……ユーリさ……っ」
「千夏、俺。
お前のこと、すっげー好き」
「~~~~!!」
声の出ないあたしのおでこに、ちゅっと軽いキスを落とすと
ユーリさんは、とろけるような笑顔を魅せた。
「大好き」