テキストサイズ

恋してキスして抱きしめて

第24章 ずっと、好きだった

「うわ……初めて聞いた。
そうだったんだ~~……へぇ~~」



千夏とおんなじ目で、ヒカルが軽蔑したように俺を見下ろす。



「ユーリは生まれた時から真っ直ぐな男だと思ってたのに。
あたしの涙、返してほしいわ」

「~~~だから、それは過去だって……」

「へー、やっぱり事実なんだ~~」

「…………!!」



だ、だめだ、このままじゃどんどん墓穴を掘り続ける!!


俺は飛び跳ねるように地面から立ち上がると、慌てて千夏を手繰り寄せた。



「ちーちゃん、さっきも言った通り!!
年齢とか関係なく、俺はお前だけが好……」

「お兄ちゃん、それでその後はどうしたの?」



き、聞いてな~~~い!!


滝のように汗が流れ落ちる俺を、じっと見つめて


夏輝は再び口を開いた。



「もちろん、諦められずに追いかけたよ。
大学なんて大して興味無かったけど、仕方なくな」


「…………!」


「……なのに、だ。

遊び人でももういいかと思った矢先、今度は朱莉とくっつきやがった。

誰も近寄れない程に、ぴったりと」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ