テキストサイズ

恋してキスして抱きしめて

第4章 朝倉家の天使、ご対面

「悪い悪い。
こんな可愛いとは思わなかったら、ついガン見しちまった」

「……か、可愛……!?///」



え? なにそのウブな反応。

キラキラした瞳が泳いでいて、茹でタコみたいに顔が真っ赤。



「いやいやお嬢さん。
その謙遜は逆に嫌味だろ~」

「い、嫌味……!?」

「めちゃくちゃ綺麗な顔してるじゃん」

「…………!!」

「言われ慣れてるでしょ?」

「……! な、慣れて…ませ……ん…」

「…………」



………最後、声消えそうでしたけど。


これ、素なの?

うっそだ~。


仕事柄お世辞なんて朝飯前な俺でも、今言ったセリフは嘘じゃない。


一目この姿を見ただけで、“ 可憐 ” “ 愛くるしい ” なんてワードまで浮かんじゃったし。




「まぁいいや。
とりあえず君で間違いは無さそうだし」

「………えっ?」

「俺、君に逢いに来たんだよね~
朝倉………あ。」



そういや、名前聞いてなかったな。


俺は彼女の横に座り、目線の位置を合わせる。



「朝倉夏輝のいもうとチャン」

「………!!」

「お名前は~?」



俺の口から兄貴の名前が出たので、驚きながらも少しだけ緊張が解けたのだろうか。


夏輝の妹は、俺を上目使いで見ながらゆっくりと口を開いた。



「………ちなつ、です」


「ちなつ?」


「はい。……朝倉、千夏です」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ