恋してキスして抱きしめて
第26章 恋してキスして抱きしめて
「~~~~夏輝!!」
リアルにバカなの!?
暴走しすぎだろうが!!
俺は床から飛び上がった。
「お前、いくらニート歴長いからって常識考えろ!」
「常識?」
「ここは会社なんだよ!」
「知ってるけど」
「不法侵入だろ!!」
って、そうだ!
セキュリティーゲートがあるはずなのに、どうやって中に………
「不法じゃねぇよ」
放心する俺の前で、夏輝は首から下げたナンバーカードを持ちあげた。
「なぜなら、俺もここの人間になったから」
「…………!!」
顔写真とIDコードが入ったそれは、間違い無く同じ社員であることを示している。
もう声が出ない俺が、唖然としてそのカードを見ていると
「あ、いたいた夏輝くん!!」
このフロアで1番偉い部長が、汗を振りまいて走り寄ってきた。