恋してキスして抱きしめて
第26章 恋してキスして抱きしめて
「恋愛教育係を放棄して、巧みな話術で千夏を “ 誑かした ” ってな」
「…………!!」
「昨日海外から帰ってきて、上にいるから。
今すぐ報告しに行ってやろうか?」
………これは
“ 報告 ” ではなく、 “ 脅し ” というのではないだろうか。
唖然とする俺との距離は、たったの20センチ。
全員が注目する中、夏輝は俺の手を取った。
「Ich liebe dich
Ti amo
Je t'aime
Seni seviyorum
Я тебя люблю
Ik hou van je
我愛你
사랑해요」
「~~~~~!?」
「……I love you」
………最後の英語だけは、俺も翻訳することができる。
うっとりとした表情で、夏輝がさらに俺の顔に近付いてくるけど
フリーズした俺は、もう何もできない。
「愛してるよ、ユーリ」