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恋してキスして抱きしめて

第5章 いきなり、任務終了?

くりくりした目が更に大きく見開かれて、彼女は少しだけ俺に近付いてくる。


ん? なんだなんだ?



「お、お名前は?」

「あぁ、俺は浜崎ゆ……」

「ユーリ!?」

「え?」

「あなたが “ ユーリ ” なのね!?」



へ?


さっきまでオドオドしていたのが嘘みてぇに、彼女はぱあっと笑顔になる。


おお……!

笑うと超可愛いんですけど!!



「ちーちゃん、俺の事知ってるの?」


「はい!

お兄ちゃんが家に居た時、よくお友達のお話をしてくれていたんです。

大学のお話は本当に楽しくて、あたしは会った事がないけど、お兄ちゃんのお友達の名前はほとんど覚えちゃって……」



い、いきなりすげー喋り出したよ!?

なんか目がキラキラしてるよ!?



“ 死んだ妻が、私のことを微笑みながら見つめていた時の視線とそっくりで…… ”



………これが、兄貴を慕うが故の反応か。


楽しそうに、兄貴の大学時代の友人達の名を挙げていく彼女。


はたから見たら微笑ましい光景だが、俺の背中をつうっと一筋の汗が流れた。

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