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恋してキスして抱きしめて

第5章 いきなり、任務終了?

……………。




「………ちーちゃん」

「はい?」

「キス、するよ?」

「…………!?///」




俺の目をじいっと見つめていた千夏との距離が


手を伸ばして引き寄せれば、すぐに届くところまできていて


千夏は慌てて、浮かせていた体を元の位置に戻した。



「ご、ごごごごめんなさい!!」

「……いや、謝らなくても。
冗談だし」



って言ったものの、俺の鼓動は確実に早くなっていた。


何度も言ってるけど……マジで調子狂う。


天然すぎる相手のせいで、いつもの適当な自分が保てねぇ。



「……怖くないなら。
俺が教えてやるよ」

「…………!」



本来の趣旨に戻ったのか何なのか


恋愛教育係なんてふざけた任務、チャラい俺が務められるとは到底思えないが



………8年前、奇しくも千夏と同じ大学2年の夏


こんな俺でも、たった一度だけ………




「恋をすると、必ず “ 苦 ” が伴うぜ?

ニガくて、苦しい」


「…………!!」


「それでも君が誰かと恋愛したいなら

俺が協力してやるよ」

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