
義父×義娘。
第35章 *バレンタインデー
13日の午後、学校が終わってすぐに帰ってくると3時間ほどかけてお菓子を作り終えた。
普段からよくお菓子を作っているので手際には自信がある。
できた頃には夜ごはんの時間が近づいていたので、本命と本命もどきのお菓子は部屋に避難させて用意をした。
「おかえりなさい。」
お味噌汁ができた頃に義父が帰ってきた。
「ただいま。」
帰ってくるなり手も洗わないで抱きついてきた。
「ちょっ、手洗ってこなきゃだめだよ」
「いやだ。」
「なんで?」
「いい匂いするから」
お菓子を作ってる時に髪についた匂いをかがれた。
「やめい!」
義父の腕からすり抜けるとテーブルにごはんを並べた。
食べ終えて冷えたクッキーを袋詰めしてると義父が手をのばして1枚つまみ食いをした。
「やっぱり加奈のお菓子は美味しいね。」
「そう?よかった。」
50枚近くを包装していて忙しいのでそっけなく返すと手を掴まれた。
