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ｰ※龍ｓｉｄｅ※ｰ

俺が横になっていると、

急に皇がうなされ始めた。

すごく辛そうで、

今にも消えてしまいそうな顔だった。

「いや･･･だ･･･」

皇は涙を流した。

「思い･･･出したく･･･な、い。誰か･･･助けて･･･」

俺は思わず抱き締めた。

嫌な夢を覚まそうと皇を起こした。

目を覚ました皇の表情は、

不安に満ちていた。

そして震えている。

見ていた夢はきっと･･･

あの事故の･･･

皇は無惨な父親と母親の死体を見てしまったのだろう。

だから皇が不安なのはこれだ。

自分の前から人が消えてしまうこと。

だから俺は皇を安心させる義務がある。

『いなくならない』

そう言わなければいけない。

俺はそのことを皇に伝えた。

驚いたように一瞬こちらを見て、

悲しそうに言った。

『商品』

確かそうだが･･･

皇は絶対違う。

もしかして･･･

前の恋人(仮)に嫉妬してるのか。

かわいいやつだな。

俺は皇に今思っているすべてのことを皇に言って、

眠りについた。