仮彼氏。
第6章 結果。
「…信用されてなかったっていう事実を受け入れるのが、怖い」
「優…」
信用してないわけない
でも、嘘をついたのは事実だ
「千晴、今日家行っていいか…?」
「え…」
「二人で話したい」
私のことを真っ直ぐ見つめる優の目
心臓が、跳ねる
「…分かった」
「千晴、いいの?」
「うん…梨佳、ありがと」
笑顔を見せると、梨佳が溜め息を吐いて立ち上がった
「…倉内、千晴に何かしたら許さないからね」
「分かってるよ」
私もバッグを持って立ち上がる
「…じゃ、行こっか」
「おう」
「…あ、私先生に課題出さなきゃ!
千晴ばいばい!気をつけてね」
「うん、ばいばい!」
小走りで去っていく梨佳に手を振り、優と二人で歩き出した