仮彼氏。
第8章 気持ち。
「!!!」
好き?銀が、私のことを…?
「…嘘ついててごめん
千晴に仮彼氏頼まれたときも、初めての日も、契約変えた日も、ずっと好きだった……」
「う、そ…」
信じられない
銀の気持ちは、ずっと私に向いてたの…?
「…千晴の気持ちは?」
「……」
梨佳に問いかけられ、自分の心を見つめてみる
でも……
「……分かんないの」
「え?」
「銀のこともっと知りたいって思ったり、銀といるとドキドキしたり、でも安心できて……
でも、この気持ちが何なのか、やっぱり分からない
こんな気持ちになったの、初めてだから…」
自分の気持ちに、一番自分が戸惑っている
俯くと、梨佳が私の肩に手を置いた
「千晴、その気持ちが…
『好き』だよ」