仮彼氏。
第8章 気持ち。
「え……?」
「だーかーら、千晴は恋してんの」
「恋って…」
あの、恋…!?
「はぁ…
千晴って意外と馬鹿だよね」
「う"っ…」
梨佳、今のはグサッと来たよ…
「千晴が今言ってた全部の症状が、『好き』の気持ちなんだよ?」
「全部…」
ゆっくり、梨佳の言葉を飲み込んでいく
これが、『好き』の気持ち…
「あ…」
なぜか、その気持ちを受け入れるのに違和感がない
そっか…私、銀のことが好きなんだ
「銀、好き…」
「…は?」
「私、銀が好き…!」
「っ…//」
初めての感情に、戸惑いなんてものは全くなくて…
むしろ喜びの方が大きい
「…倉内、帰るよ」
「…だな」