仮彼氏。
第9章 ピンチ。
「やべっ」
「おい早く逃げるぞ!」
金髪二人が猛ダッシュで体育倉庫を出ようとする
「…逃がすかよ」
「ぎゃっ!」
「う"っ!」
蹴って殴って背負い投げすると、諦めたのか二人並んで正座した
「倉内っ…!」
男たちを睨んでいると、黒田が俺に飛びついてきた
「怖かったぁ…」
「そうだよな、怖かったよな…
ほら、これ羽織ってろ」
バサッと自分の着ていたカーディガンを黒田にかける
こいつ、ほぼ裸だし……
「…おい
俺の彼女に何してくれてんの?」
いつもより低い声でそう言うと、男たちの肩がビクッと揺れた
「お、俺たちは頼まれて…!」
「頼み事ならレイプしてもいいって?
…ふざけんなよ」
「っ…」
さて、こいつらどうしよ…
「倉内、写真…」
「え…」
黒田が男のポケットを指差す
よく分からないまま手を突っ込むと、携帯が入っていた