仮彼氏。
第9章 ピンチ。
「消して、写真…」
弱々しい声でそう言う黒田
写真って…?
首をかしげながら画像フォルダ開く
「っ…!」
一番上にあった画像には、苦しそうな顔で男のモノをくわえる黒田が写っていた
なんだよこれ…!
「早く、消してっ…」
「…ちょっと待ってろ」
体育倉庫になぜか置いてあったハンマーを手にすると、男たちの顔が引きつった
「せ、先輩何して…」
ガンッ
男を無視して携帯をハンマーで叩く
見事に再起不能になったそれを見て、黒田がほっと息を吐いた
「…黒田、こいつらのこと蹴るか?」
本当は殺したいぐらいだろうけど…
そう思っていたのに、黒田は首を横に振った
「もう帰りたい…」
「…そっか」
そんだけ辛いし疲れてんだな……
「…お前ら、今度同じことしたらこんなんじゃ済まねーから」
縮み上がる男たちをもう一度睨んで、スカートをはいた黒田と体育倉庫をあとにした