仮彼氏。
第10章 媚薬。
「…というか、そもそも千晴に何したんだよ?
ケーキと紅茶貰ったって言ってたけど…」
俺が当初の目的だった質問をすると、高木が口を開いた
「紅茶に媚薬を入れました」
「媚薬って…」
しれっと答えた高木に溜め息を吐く
そもそもどこで手に入れたんだよ……
「向島製薬の新製品なの!」
「向島製薬の?」
「そっ、私が社長やってるやつのね」
姉貴がパソコンの隣に置いてあった小瓶を、俺の前に差し出した
ピンクのラベルが貼られた怪しい瓶の中には白い錠剤が沢山入っている
「極秘プロジェクトとして進めてたんだけど、試作品が完成したから千晴ちゃんで試そうと思って♪」
「なんで千晴で…」
俺たちを怪しいプロジェクトに巻き込むなよ。。